中学生は定期テストがそろそろ終わり、高校生もあと2週間程で定期テストを終える時期になりました。
今回はもうじきやって来る、
夏休みの勉強方法
について書きます。
中3・高3受験生は夏の過ごし方で秋以降の伸びしろが決まる
来春受験を迎える中3・高2生は以下の3点を押さえて夏を過ごすことが重要です。
- 長時間学習(中3は1日10時間、高3は1日10〜12時間)を実行し、勉強体力をつける。
- 1週間に1日は休息日(勉強しない日)を作る。
- 2・3学期の予習を終わらせる。
今回は①の詳細を書きます。
長時間学習(中3は1日10時間、高3は1日10〜12時間)を実行し、勉強体力をつける
夏休みは自由に学習時間を取ることができる最大の長期休暇です。
夏休みが明けると学校が始まり、途端に自由に使える時間がなくなるように感じてしまいます。
学校の授業以外の自由時間を最大限学習時間に置き換えるようになるには、この夏休みに勉強体力(長時間勉強できる集中力)を養うことが不可欠です。
しかし、これまで長時間勉強した経験がない人にいきなり「1日10時間机に向かって集中して勉強しなさい」と言ってもおそらく失敗します。
効率が下がったとしても長時間学習を優先する
この夏の目的はとにかく、
「長時間勉強する経験を積む」
ことなので、その目的を達成するには、
- 「勉強するときのハードル」を下げること
- 短時間集中型から長時間集中型の勉強法に切り替える際はどうしても一度効率が下がってしまうこと
を覚悟することが重要です。
例えば、
とします。
また、
とします。
このような状態で勉強を開始しても、はじめは心地よいかもしれませんが勉強に集中してくるとTVや音楽が邪魔になってきます。
TVや音楽の音が邪魔に思えてきたわ。
と感じ始めたらTVや音楽を消して勉強に取りかかればよいのです。
しばらくするとまたTVや音楽が恋しくなりますが、そうなったら我慢せずにまたTVや音楽をつけて、でも勉強は止めずに頑張りましょう。
受験は短時間集中型が通用しない
そんな風に勉強していたら成果が出ないんじゃないかしら。
という意見もあるかもしれません。
もちろん、できる限りTVや音楽を消して勉強に取り組むという姿勢が大事ですが、
なんていうことは正直いってほぼ不可能です。
「勉強するときはTVも音楽も消して」というスタイルで臨むと、結果的に1日の学習時間が多くて2~3時間になってしまいます。
そうすると夏休み明けにどうなるでしょうか。
長時間勉強することが出来ず、どれだけ効率的に勉強しても短時間学習では学習量で他の受験生に負けてしまいます。
その結果、模試や入試本番でも学習量で勝るライバルに勝つことは決してできません。
長時間学習型になるには一度効率が下がってしまうもの
また、
短時間集中型の勉強方法から長時間集中型に切り替える
というのは、長時間学習に慣れた生徒がその集中力を上げていくことよりも遥かに難しく、時間がかかります。
長時間学習に切り替えるには一時的に効率が下がってしまいます。
そのため、長時間集中して勉強できるようになった頃にはもう受験日が迫っている時期に差しかかっており、どうにもならない状況です。
一方、ハードルを下げてTVや音楽をつけての「ながら勉強」をしてでも1日10時間以上勉強する習慣がついた受験生はどうか。
長時間学習に耐性ができているため、いよいよ本腰を入れて勉強しようとなったときに長時間集中して勉強できるようになり、十分な学習量をこなすことができます。
長時間学習をした生徒は失敗を生かせる
仮に、
とします。
しかしそんな生徒でも9月以降の受験直前期になると危機感が出てきて、
夏は集中して勉強しなかったから成果が出なかったんだな。
やっぱり集中して勉強しないとダメだな。
と反省し、長時間学習のまま集中力を上げるようになります。
もし夏の間に長時間学習の経験をしなかったとしたら、集中力を上げても短時間学習では受験直前期に偏差値が伸びることはほとんどありません。
この夏、短時間しか勉強しないのも、いき過ぎた「ながら勉強」で長時間学習するのも失敗です。
しかし、同じ失敗をするなら秋以降に挽回できる失敗をするべきです。
受験を成功させるためにも、夏休みは長時間学習にこだわって、勉強体力をつけていきましょう。
できる限り集中して勉強する姿勢が大前提
今回は長時間学習の重要性について書きましたが、かといって、
を推奨しているわけではありません。
TVなどを見ていて中々勉強に取りかかれない場合、それをしながらでも勉強する姿勢を取る。
そうすることで徐々に勉強にシフトする方が、いきなりTVを消して勉強に取り掛かるよりもスムーズにいくということをお伝えしたかったのです。
勉強に取り組むときは、集中を妨げるものはできる限りなくすに越したことはありません。
可能な限りTVも音楽も消して、集中して学習に取り組む姿勢が大事であることは言うまでもありません。
そのことを大前提として今回の内容を理解していただけると幸いです。
次回は
②1週間に1日は休息日(勉強しない日)を作る。
です。