合格率を上げる方法

12月になり、受験もいよいよ本番間近となってきました。

今回は「合格率を上げる方法」について書きたいと思います。

目次

今の学力のまま合格率を上げられる

「合格率を上げる」には、2つの方法があります。

そのうちの1つは、学力を上げずにあることをするだけで簡単に上がります。

具体的には、模試の志望校判定で合格率20%のところを、何と67%まで上げることができるのです。

保護者様

そんなのできるはずがないわ。
それなら模試の志望校判定も60%〜70%くらいの結果になっているはずじゃないの?

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、それができるのです。

その方法とは、

合格率20%の志望校を複数回(校)受験する

ことです。

保護者様

合格率20%なんだから、何回(校)受けても合格率は20%でしょう?

と反論したい方もおられるかもしれませんが、そうはなりません。

高校1年の数学Aで「確率」を学習しますが、これを学習した方なら誰でも簡単に計算できることです。

「確率」の考え方の一つに、「余事象の利用」という方法があります。

(少なくとも〜である確率)=1ー(まったく〜でない確率)

というものです。

これを利用すると、

(少なくとも1回(校)は合格する確率)=1ー(まったく1回(校)も合格しない確率)

となります。

合格率が20%ということは、不合格になる率が80%となり、不合格になる確率は0.8となります。

そこで合格率20%の志望校を5回(校)受験すると、まったく(1回(校)も)合格しない確率は0.8⁵、すなわち約0.327となります。

そうすると、5回(校)受験して少なくとも1回(校)は合格する確率は、1ー0.327 = 0.673 、すなわち67.3%になるのです。

「合格率20% = 絶対に受からない」ではない

受験生一人ひとりには得意分野と苦手分野があり、当日出題される問題と相性が合うかどうかで合否は大きく変わります。

合格率が20%の判定が出ていたとしても、5回に1回の確率でその受験生にとって相性のいい入試問題に出会える可能性があり、きちんと解けば合格を掴み取ることができるということです。

受験する回数や学校の数が増えれば、それだけ受験料もかかり、それが私立なら尚更ですから、「何校も受けるのはちょっと…」と躊躇する気持ちも出てくるかもしれません。

しかし、受験に向けて頑張ってきた努力をできる限り結果につなげる方法としては、これ以上のものはありません。

実際は67.3%よりもはるかに高くなる

上に挙げた数字はあくまでも数学的に考えたときに出されたものですが、実際は様々な要因が付随してさらに合格率は上がります。

入試1回分の経験値 > 模試1年分の経験値

受験生にとって1回の入試を経験することは、それまで受けてきた模試をはるかに凌駕するだけの経験値を積むことができます。

経験値が高ければ、入試当日の様々なアクシデントなどにも冷静に対応でき、実力を発揮しやすくなります。

受験回数の多さが心理的優位性を生む

受験回数の少ない生徒は、その少ないチャンスをモノにしなければならないというプレッシャーがかかります。

一方で、受験回数の多い生徒は「これだけ受けてダメなら仕方ない」という潔さもある中で受験することになります。

そのため、より実力を発揮しやすくなるのです。

過去問演習の量が自然と増える

さらに受験校数が多いとその分過去問も多く解くようになり、受験校数の少ない生徒と比べて解ける問題パターンの数も自然と増えます。

解ける問題パターンの数が多いということは、入試当日にこれまでと異なる傾向の問題が出題されたとしても、対応できる可能性が高くなります。

すなわち、合格点に到達しやすくなるということです。

ある年の中3受験生を比較すると…

上の表は、ある年の東京都の中3受験生6名の入試結果です。

6名とも模試の成績は拮抗していたものの、早慶付属高の受験校数の多いAくんとBくんの最難関校合格数が圧倒的に高い結果となりました。

数学的に考えても、実際の経験に基づいても、やはり「受験回(校)数を増やせば合格率は上がる」ということは確実です。

合格率を上げるもう一つの方法は…

当たり前ですが、一生懸命勉強に励んで学力(偏差値)を上げることです。

学力(偏差値)を上げて模試の志望校判定が合格率20%から30%になれば、5回(校)受験したときに少なくとも1回(校)合格する可能性は67.3%から83.2%まで上がるのです。

さらに勉強をがんばって合格率を40%まで上げると… 飛躍的に合格率が上がることは言わずもがなです。

  • 受験回(校)数を増やす
  • 一生懸命勉強して学力(偏差値)を上げる

この2つの方法をどちらも実践して、可能な限り合格可能性を上げることを強くおすすめします。

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