長期的に成績を上げる方法
小学生の間は成績が良かったのに、中学生からだんだん成績が
下がってきた、あるいは中学生までは成績優秀だったのに高校
では成績下位になってしまった、という方は少なくありません。
今回は現学年での成績を上げるだけではなく、学年が上がって
いっても成績を上げる方法について書きます。
▪︎躓きを解決するだけでは成績は上がらない
塾や家庭教師の個別指導では、生徒のペースに合わせて学習内
容を決めることができます。
それによって、生徒は分からない単元や問題を分かるまでじっ
くり教わることができるという長所が個別指導にはあります。
確かに、生徒自身で解決できない躓きは教師が手助けする必要
はありますが、それだけでは成績は上がりません。
一体何故でしょうか。
それは、その生徒がいずれ同じような躓きを繰り返すからです。
目の前の躓きを他人の力を借りて解決したところで、その後生
徒本人が同じような躓きをしたときに自分自身で解決できるよう
になったり、そもそも似たような躓きをこれから先にしないよう
にしないと、本当の解決とはいえません。
▪︎躓きにくい体質を作る
生徒が同じような躓きを繰り返さないようにするには、「躓きに
くい体質」を作る必要があります。
「躓きにくい体質」になるには、「自己解決能力」を高めるしか
ありません。
勉強で躓きがあるというのは、未解決のまま放置されている単元
があるということで、なぜ未解決なのかというとそれは本人にそ
の状況を解決する能力がないか、そもそも本人に解決しようとい
う意思がないかのどちらかが原因です。
本人に解決しようとする意思がない場合、これは他人にはどうし
ようもありませんが、解決したいという意思があるのに解決する
能力がないせいで未解決になっている場合は、自分で解決する力
をつけていけば躓きは徐々に解消します。
▪︎自己解決能力を高めるには
自己解決能力を高めるにはどうすればよいか。
これは教える講師側と教わる生徒側の両方がこのことを意識して
授業や宿題に取り組む以外、方法はありません。
家庭教師や塾の個別指導では講師一人あたりの人数が少ないため、
講師もついつい必要以上に手を貸してしまいがちです。
しかし、本来生徒自身で解決できるものまで講師が手を貸してしま
うと、「いつでも先生が助けてくれる」と甘えが出てしまい、その
生徒は自己解決能力が変わらないどころか、下がってしまう場合も
あるのです。
また、講師が生徒の自己解決能力を高めようと意識して、なるべく
生徒自身の力で解決してもらおうと指導しても、生徒にその気がな
ければやはり上手くいきません。
講師と生徒の両方が「生徒の自己解決能力を高める」ことを目標に
してはじめて、効果が出てくるのです。
▪︎学校の勉強の目的とは
現在の学習指導要領の基本的な目標は「『生きる力』の育成」です。
「生きる力」とは、何か問題にぶつかったときに自らの力で解決で
きる力、すなわち自己解決能力といえます。
学校の勉強の目的が「生きる力(自己解決能力)の育成」であるわけ
ですから、自己解決能力を高めていかない限り、学年が上がるにつ
れて学校の勉強にどんどんついていけなくなります。
このことを生徒はもちろん、保護者様もしっかり理解した上で、第
三の教育機関である学習塾や家庭教師のサービスを受けていただけ
ると何よりです。