「解き直しをする」ことは「失敗を活かす」こと
くばと塾では通常、宿題として一度解いた問題で間違えたり、
解き方が分からなかったりした問題をもう一度解き直す、「解
き直し」の日を設けています。
成績を上げる秘訣ー。
それは「解き直しをする」ことに尽きます。
多くの小中高生は、学校や塾で出された宿題をどのようにこな
すのかというと、問題を解いて丸付けをし、間違えたり解き方
が分からなかったりした問題は赤ペンで正解を書き写すのみで
終えてしまいます。
ですが、これは非常に勿体ないことです。
▪︎「正解した問題」=「不要な問題」
そもそも、「学力を上げる」ということはどういうことなのか。
それは「各科目の学習範囲内で、それまで身についていなかった
知識や公式・解法を新たに身につける」ことです。
極端な話をすると、一度解いてみて正解した問題については「それ
までの学習で既に身についていた知識であり、この先再度出題さ
れても正解できる可能性が非常に高いため、復習が不要な問題」と
いえます。
▪︎成績上位生の考え方は…
しかし、間違えたり解き方が分からなかったりした問題は反対に、
「それまで身についていなかった知識や公式・解法を含んだ、身に
つけると学力がアップする問題」なのです。
成績上位の生徒はこのことをよく理解していて、宿題などの問題実施
をする際、問題を解くこと自体に学習効果は一切期待せず、むしろ
「自分の解けない問題はないだろうか」と、「解けない問題探し」を
します。
丸付けをするときも正解した問題には目もくれず、間違えた問題に対し
て「なぜ間違えたのか、どの知識・公式・解法を使うのか」を必死に
分析し、それ以降は正解できるように徹底的に復習を行うのです。
▪︎たかが「解き直し」されど「解き直し」
同じ時間だけ勉強するなら、20問問題をただ解くよりも10問解いて
残った時間を丸付けと解き直しに充てた方が遥かに学力は上がります。
おおげさかもしれませんが、「解き直しをする」ことは「失敗を活かす」
ことの練習とも捉えることができます。
学生を卒業して社会に出たとき、会社員は一度した仕事での「失敗を
活かす」ことで、より優秀な会社員になっていきます。
経営者は一度した仕事での「失敗を活かす」ことで、社会にとってより
必要とされる会社作りをしていくものです。
逆に、仕事での「失敗を活かす」ことができなければ、会社員は会社から
必要とされなくなり、経営者はその会社が社会から必要とされなくなるの
です。
勉強を通じて「失敗を活かす」ことのできる体質に自らをしていくことが
できれば、将来数学や英語を使わない職業についたとしても、勉強した努
力は決して無駄にはなりません。
英語や数学が嫌いな生徒も、「英語や数学を勉強することは『失敗を活か
す』練習なんだ」と思って取り組むことができれば最高ですね。