宿題がある意味って何?

最近は、以前にもましてYouTubeで様々なジャンルの動画が見られるようになりました。

とある保険会社が企画した動画で、元メジャーリーガーのイチローさんが中高生の素朴な
疑問に答えるというものがあり、その中でこんな質問がありました。

生徒「(学校や塾などで)宿題がある意味って何ですか?」

この質問に対してイチローさんはこのように答えています。

「僕の定義は、野球選手がトレーニングする感じかな。
大人になると、やりたくないこともやらないといけなくなる。
その訓練と捉えることはできると思う。
やりたくないことを本当にやらないとなると、社会で生きていけないから、そのための
訓練という捉え方は、僕は好きだね。
やっぱり好きなことばっかりやっていると、世の中では中々、社会人になるとちょっと
難しくなると思う。」

なるほど納得!という明快な回答です。

 

■期限を守る習慣をつける

学校の宿題は提出期限があります。

小学校はだいたい翌日までの宿題が出され、中学校では数週間後までの課題が出される
ことが一般的です。

小学生はタイムスケジュールを管理する能力がまだまだ身についていないため、短く期限
を区切って課題を提出する、という訓練をしているのでしょう。

中学生は卒業したら義務教育は終了し、社会へ出る生徒もいるため、より社会で求められ
るものに近い形で課題が出されるのだと思います。

また、高校や大学などは義務教育ではないため、期限までに課題やレポートを提出できな
ければ、留年したり最悪の場合には退学になったりします。

これは社会人になり、会社で働くときも同様です。

会社では目標ノルマなどの達成することが困難な命令から、交通費や経費の精算などの
簡単な事務作業まで、様々な業務をこなさなくてはなりません。

会社で出世するためには困難な目標を達成し続ける必要がありますが、このような課題は
達成できなくても会社をクビになることはあまりありません。(会社によるかもしれません
が…)

しかし、事務作業などの誰でもできる、やらないと他の人(経理部などの人)に迷惑がかか
るような業務を期限までにやらなければどうなるでしょうか。

おそらくそんな人はその会社をクビになると思います。

会社勤めでない、自営業の(個人でお店などをやっている)人や会社の社長さんはどうで
しょうか。

自営業の人はお客さんに約束したこと(いついつまでに商品を納入するなど)を守ることが
できなければ、信頼を失って仕事がなくなっていき、生活していくことができなくなって
しまいます。

会社の社長と一口に言っても様々ですが、社長は会社の中で一番責任の重い役職です。

会社の命運を左右する重要な案件をこなさなくてはならないため、重要でないものは秘書
や部下に任せており、側から見ると「社長は秘書や部下に仕事を任せられていいなー」と
思われるのかもしれません。

しかし、実際は社長の業務は一つ一つが失敗できない重要なものなので、期限を守れないと本人
はおろか、会社ごと世間の信用を失う事態になりかねません。

こうしたことを考えると、やはり社会で生きていくためには小学校できちんと毎日の宿題
を提出するクセをつけ、中学校ではより長い期間で多くの量の課題をこなすために時間
管理をできるようにし、高校や大学では課題やレポートを当たり前にきちんと提出する、
というトレーニングをすべきだといえます。

 

■成績は「練習量」で決まる

では塾の宿題はどうでしょうか。

塾に通う理由は基本的に一つで、「学力を向上させること」です。

「学力を向上させる」には、塾の授業で教わった問題の解き方や考え方を身に付けるため
「練習」しなくてはなりません。

どれくらい練習しなくてはならないかというと、これは生徒一人ひとりの状態によると
いえますが、一方で「ある程度決まっている」ともいえます。

「ある程度」というのはどのくらいかというと、「大手集団塾で出されている宿題の量」
です。

大手学習塾で集団授業を行なっているところは、グループ内のどの教室でもほぼ一律に
同じテキストの同じページから宿題が出されています。

どの大手塾も他塾に負けないよう、生徒の成績を上げるためにしのぎを削っています。

宿題の量が多すぎるとこなせない生徒が増え、その生徒たちは耐えられずに他の塾へ行
ってしまうため、その場合は宿題の量が調整されます。

また、宿題の量が少ないと生徒の成績が上がりにくくなり、成果が出ないと感じた生徒は
やはり他の塾に行ってしまうため、やはりその場合も宿題の量が調整されます。

各大手塾でこの調整が何十年にもわたって、毎年何千人・何万人という規模で行われてい
るのです。

結果としてどこの大手塾も同じくらいの質の教材から、だいたいの生徒がこなせて、かつ
成果が期待できる同じくらいの量の宿題が出されるようになっている、というわけです。

 

■個別指導で気をつけるべきこと

近年は個別指導塾に通う生徒が増えてきていますが、個別塾に通う際に注意しなければ
ならないのは、

・生徒のペースに合わせ過ぎてしまうこと
・大学生の先生が生徒に迎合して少ない(十分でない)量の宿題しか出されないこと

の2点です。

これまで生徒自身のペースで勉強してきた結果が、現時点の成績に現れています。

その現時点での成績を変えたくて塾に通ったはずなのに、これまでと同じペースで勉強
していては、いくら個別で講師がついたとしてもあまり効果はありません。

また、教室長の管理が行き届いていない個別塾は、大学生のアルバイト講師が自分の判断
で宿題を出しています。

大学生のアルバイト講師はあくまでアルバイトですから、プロではありません。

成績を伸ばすために必要な宿題の量も知らなければ、生徒に嫌がられてまで多くの宿題を
出そうという意思もありません。

その結果「たくさん宿題を出して生徒に嫌われたくない」と講師が生徒に迎合し、ほんの
少しの量しか宿題を出さないケースがよく見られます。

しかしこれでは成績が伸びないため、結果的に講師の変更をご家庭に求められたり、場合
によっては生徒の退塾につながったりします。

これらのことをふまえると、個別指導だからといっても生徒が耐えられるレベルで正常な
学習ペースを保ち、生徒ができる限りの「大手集団塾で出されている宿題」に近い量を
宿題として出す必要がある、ということになります。

 

■「学校の宿題をやらない生徒」は成績が上がらない

また、勉強が苦手なお子様が個別指導を希望されるケースがよくありますが、例えば小学
生で「学校の宿題や提出物を出さない」というお子様の場合、単に現時点の苦手単元を
克服させたとしてもそれだけでは成績は上がりません。

小学校で学習する内容というのは、義務教育の中でも基本的なものですから、健常者で
あればほぼ全ての小学生が理解できる内容になっています。

内容によっては得意・苦手といったものも個人差によって出てきますが、それでも学校
から出された毎日の宿題をきちんとこなせばそれなりに身につきます。

しかし、小学生で学校の宿題をやらない、提出物も出さないというお子様は話が違って
きます。

勉強の基本は「読み・書き・そろばん」ですが、読み(読解力)も書き(記述力)もそろばん
(計算力)も習得するには練習の積み重ねが不可欠です。

学校は授業時間内では理解させるところまでできても、身につくまで練習させる時間まで
は取れません。

そこで身につくまで練習するためのものが「学校の宿題」なのです。

その「学校の宿題」をやらない小学生は、これまでに学校で習ったことが身についてお
らず、忘れてしまっています。

だから新しく学校で習う内容も、学年が進むに連れて積み重ねがないために理解すること
が難しくなっていきます。

こうして「勉強が苦手な生徒」になっていくのです。

こうした「勉強が苦手な生徒」は、日々の学習サイクルを根本的に変えないかぎり成績が上昇に
転じることはありません。

 

■「提出物を出さない生徒」が成績の上がらない理由

また、宿題以外の「提出物」を出さないことも後々問題が出てきます。

中学校ではたとえどれだけ定期テストの結果がよくても、提出物を出さない生徒は通知表
の数値を大きく下げられてしまい、高校進学に大きく影響を及ぼします。

高校や大学ではたった一つのレポート提出を怠ったせいで進級できない、といったことも
起こりえます。

小学生のうちに毎日の宿題をきちんと提出し、それ以外の提出物も期限を守れるように
なることは、それ以降の人生をスムーズに生きていけるようになるために絶対に必要な
ことなのです。

学校の宿題をやらない、提出物も出さないという小学生や中学生にとって、成績を上げる
ために第一に必要なことは「学校の宿題や提出物を期限までに出せるようになること」
です。

こうした生徒が個別塾に通う場合、講師は生徒が学校からどんな宿題や提出物を課せられ
ているのかをある程度把握する必要はありますが、正直なところ完全に把握・管理する
ことなど到底できません。

ですから、まずは学校の提出物の一部を塾の宿題として課し、次回の授業にきちんと提出
してもらうということを続けてもらいます。

とにかく「提出日にきちんと提出する」というクセ付けを行うのです。

生徒がこれに慣れてくれば、今度は塾のテキストから宿題を出し、次回の授業にきちんと
提出してもらうということを続けてもらいます。

これは、学校の提出物の一部を塾の宿題として出していても家庭での学習は増えない(そも
そも学校の宿題は塾に通わなくてもやって当然のことである)ため、学校の提出物をきちん
とこなしているか確認しながらも徐々にプラスアルファの課題をこなすクセをつけてもらう
ためです。

こうして学校の宿題がきちんと提出できるようになり、プラスアルファで塾の宿題も家庭で
取り組む習慣がついてから、はじめて塾の授業が生きてくるようになります。

逆にこうした段階を踏まえずに、はじめからただ闇雲に苦手な単元の演習や解説を行っても、
家庭で復習する習慣がなければすぐに忘れていくだけで、正に「のれんに腕押し」状態と
なって、どれだけ塾に通っても一向に効果は現れません。

当たり前といえば当たり前ですが、学校の授業を真面目に受けたり宿題提出を当たり前に
できるようにならない限り、学力や成績の向上は(一部の特別な事情を除いて)ありえないの
です。
(一部の特別な事情 … 例えば担任の先生やクラスメイトとの人間関係が上手くいっていない
などの事情で不登校になっている場合。この場合、塾で補習することで学力は上がりますが、
通知表の成績は残念ながら上がりません。)

 

■「成果」も出せて楽しい授業を

個別指導はどこまでもお子様一人ひとりに合わせて指導することが可能ですが、学力や成績を
向上させるためにはお子様自身がその学年に合った学習サイクルや自己管理能力を身につけな
ければなりません。

くばと塾ではこうした点に注意しながらも、できるかぎり生徒が楽しく学習できるように日々
指導を行なっています。

「成績や学力を伸ばしたい!」というお子様やご家庭は、ぜひくばと塾の無料体験授業にお申

し込み下さい。

くばと塾はきっと貴方のお役に立てることと思います。