今回は勉強の「スピード」についてです。

 

勉強の「スピード」とは「一定時間内にどれだけ演習をこなすこと

ができるかということ」と定義します。

この勉強の「スピード」は、同じ学年のほとんどのお子様はほぼ同

程度です。

 

まれに小学校低〜中学年のお子様で極端にスピードの遅い方を見か

けることがありますが、これには明確な原因があります。

それは保護者や学校・塾の先生などにノート(字や計算式など)をき

れいに書くように言われ、それを極端に意識し過ぎてしまっている

ことです。

 

小学校1~4年生くらいのお子様はどちらかというと「短時間で問題を

解けること」や「ノートを迅速に書くこと」、「宿題をスピーディに

済ませること」など、スピードに価値を感じている場合が多いため、

この年齢のお子様には勉強の「クオリティ」を上げることを意識付け

しなければなりません。

 

しかし、上記のお子様のように「クオリティ」を意識し過ぎて「スピ

ード」が極端に遅くなっている場合は、その「クオリティ」をできる

だけ保ったままどれだけ「スピード」を上げられるか、ということを

追求するように導いてあげる必要があります。

 

それには以下の方法が最適です。

 

 

▪︎タイムを計ればスピードは上がる

 

演習スピードを最大化するにはどうすればよいか。

これは至極簡単です。

ただ「タイムを計る」だけでよいのです。

宿題や授業で演習を行う際、ただ単に問題を解くよりもその演習を

終えるまでにどれくらい時間がかかったのかを計測すると、自然と

演習スピードは上がるだけでなく、集中力も上がります。

 

やり方は、例えば問題集を1ページ解き進めるときに、「このページ

は◯分で解こう」とお子様自身で目標のタイムを設定します。

(ここで注意しなければならないのは、目標タイムはお子様自身で設定

してもらうということです。

この目標タイムを保護者様など他人に決められると、「やらされてる」

感が出てしまい途端に意欲を喪失させてしまいます。

保護者様から見て「設定時間が長すぎるのでは」と感じた場合でも、

グッとこらえて本人の設定したタイムを尊重してあげて下さい。)

 

それからキッチンタイマーなどで「カウントダウン」ではなく「カウ

ントアップ」方式でそのページを解き終えるまでに何分かかったのか

を計測します。

(「カウントダウン」方式だとプレッシャーがかかりすぎてしまい

時間になりアラームがなった途端に問題を解くのが途中でもそれ以降

問題を解く意欲が下がってしまいます。

「カウントアップ」方式だと、問題を全て解き終えるまでは集中力を

落とさずにいることが可能です。)

 

もちろん入試問題は制限時間内に終わらせる練習として「カウント

ダウン」方式で時間を計って解く練習をする必要がありますが、そう

でない場合は「カウントアップ」方式で宿題など一定量の問題の演習

時間を計ることが、お子様の演習スピードを最大化する上では非常に

効果的なのです。

 

 

▪︎「スピード」不足は「演習」不足

 

私立・公立中高一貫校で難関大学を目指すような進学校公立高校の

上位・トップ校に通うお子様の中には、

 

数学の定期テストでいつも時間が足りず、最後まで問題が解けない

 

という悩みを持つ方がいらっしゃいます。

 

学校にもよりますが、こうした学校の定期テストの問題を見てみると

確かに問題数は多いのですが、内容としては70%くらいは標準(教科

書)レベルの問題で、のこりの30%が難関私大・国公立大学2次試験

を見据えた難易度の高い記述問題、という具合に大体のものが構成さ

れています。

 

こうした定期テストで時間内に問題を解き終えるようになるためには、

まずは「テストの70%を占める標準問題を反射的に解けるまで練習す

」必要があります。

 

こうした進学校の定期テスト範囲は毎回とても広いですから、定期テ

スト前に少し勉強したからといって点数が取れるものでもありません。

 

それぞれの学校には卒業生が出してきた合格実績や、希望する大学の

合格を在校生が実現できるようになるための、考え抜かれたカリキュ

ラムがあり、定期テストにも「このレベルの問題をこの量だけこの時

間で解けるようになってほしい」という先生方のメッセージが含まれ

ています。

 

そうした進学校に通っているということは、中学・高校受験に見事勝

ち抜いてきたわけですから、その学校・先生が与えるカリキュラムや

問題数の多い定期テストも、きちんと勉強すればきっとこなすことが

できるようになるはずです

 

時間内に定期テストの問題をこなせない場合は、「もっとスピードを

上げられるように練習していこう」と前向きに考え、普段からコツコ

ツと演習を積み重ねることが大切です。

 

 

次回は勉強の「時間」について書きます。